こんにちは
うなぎ丼です。
先日、決算書についてざっくりとした解説をしました。

損益計算書(PL)の詳しい解説はこちら↓です。

引き続き今度は決算書のなかでも貸借対照表(Balance Sheet)について詳しく解説していこうと思います。
貸借対照表(Balance Sheet)とは
会社の財産とその財産を手に入れるための資金がどこから来たのかがわかる表です。
具体的にはこの表を「資産」「負債」「純資産」の3つで表します。
計算式に直すと
資産(会社の財産)= 負債(借金)+ 純資産(返さなくてよいお金)
となります。バランスシートと呼ばれるゆえんは左辺と右辺のがイコールで結ばれるからですね。
実際、決算書にはこの図のように書かれています。

(貸借対照表は2018年のJTの有報から引っ張ってきました。以下載せる表は全てJTのものです。)
これをみると、左右で金額のバランスが取れていることがわかるかと思います。
左はお金の運用、右はお金の調達を表しています。
貸借対照表の概要がわかったところで、以下では貸借対照表の3つの部について個別にみていきましょう。
資産の部
資産には主に2種類あります。
①流動資産(換金するのに1年以内でできる資産)
②固定資産(換金するのに1年を超えてしまう資産)
ようは換金しやすいかどうかで分かれていて、流動性のある順に上から並んでいます。

実際の資産の部を見てみると、確かに換金しやすい順に並んでいますね。
①流動資産には、「現金や預金」「商品」などが含まれます。
対して、
②固定資産には「工場や土地」「特許権」が挙げられます。
負債の部
負債の部も主に2つです。
①流動負債(1年以内に返済しなければならない負債)
②固定負債(1年を超えて返済してもよい負債)
違いは早く返さないといけないかどうかですが、いずれにせよ返済義務があるのは変わらないのです。
こちらも上から順に並んでいます。

①流動負債は主に仕入債務と短期借入金です。
仕入債務は、要するに商品や材料を入荷したもののツケ払いの状態のことです。
zozoのツケ払いを利用したことがある人はわかるかと思いますが、3か月後に地獄の支払い督促が届きますよね。あれです。
短期借入金は、銀行などの借金のうち1年以内に返済義務があるものです。
②固定負債は社債と長期借入金のことです。
おおむね、5年や10年の単位で会社が利子をつけて返します。
純資産の部
純資産とは誰にも返済義務がないお金のことです。
会社本来の力によって成し得たお金なので称賛に値します。standing ovation!
ちなみに、よくメディアで内部留保と騒ぎ立てられていますが、純資産はこれに当たります。世間での「内部留保=悪」という風潮はよくわからないですね。貸借対照表で見ると内部留保こそ企業が利益を生み出す骨格になるというのに。
ろくに調べもしていない人がメディアに踊らされて騒いでるだけなので、うなぎ丼にとってノイズでしかないです。
すみません、だいぶ話が逸れました。
以下、実際の純資産の部です。

上から見ていくと、「資本金」「資本余剰金」「利益余剰金」と細かく分けられています。
ようは「株主が出したお金 + これまでの利益の蓄積」です。
そうすると、JTは純資産1兆円以上あるのですね。これは日本企業の50位以内にランクインするらしいです、素晴らしい!
まとめ
貸借対照表は「資産」「負債」「純資産」の3つで表します。
資産(会社の財産)= 負債(借金)+ 純資産(返さなくてよいお金)
で表すことができ、左と右でバランスがとれています。

これを読むことで、会社がお金をどこからどのくらい調達して、どのように運用しているかがわかります。
次回はキャッシュフロー計算書を読み解いていきます。
Where there is a will, there is a way.