分散投資をしてリスクを回避しつつある程度リターンを確保したい。
一見トレードオフに見える関係ですが、双方とも実現したい方にとって米国高配当ETFは最適解と考えます。
そこで、本記事では世界三大運用会社がそれぞれ運営する米国高配当ETF【HDV】【VYM】【SPYD】の違いと実際どれを選べばよいのかについて解説していこうと思います。
【HDV】【VYM】【SPYD】の違い
運営会社
ティッカー | 名称 | 運営会社 |
【HDV】 | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF | ブラックロック社 |
【VYM】 | バンガード・米国高配当株式ETF | バンガード社 |
【SPYD】 | SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF | ステート・ストリート社 |
三大運用会社が販売していて、米国株の中でも高配当の銘柄で構成されるポートフォリオだという点が共通しています。
詳しく見ていくと
【HDV】
高配当の米国株で構成される指数(モーニングスター配当フォーカス指数)に連動。
75銘柄を組み入れるが、エクソンモービル【XOM】1社で1割弱。
【VYM】
大型株のうち配当利回りが市場平均を上回る銘柄で構成。
金融や消費財を始め、幅広い業種の419銘柄に分散。
【SPYD】
S&P500銘柄のうち高配当の上位80銘柄で構成される指数に連動。
それぞれこのような特徴の違いが見られます。
銘柄の数でいうと、圧倒的に【VYM】に軍配が上がります。
しかし【HDV】【SPYD】でも80銘柄に分散しているので、十分すぎるといっても過言ではない。
次に経費率(%)について比較します。
経費率(%)
【HDV】 | 0.08% |
---|---|
【VYM】 | 0.06% |
【SPYD】 | 0.07% |
ぶっちゃけどれも大差ないですが、こちらも【VYM】軍配が上がります。
これは0.01%のオーダーですので気にならない程度でしょう。(経費率が0.5%以上であれば慎重になりますが、、)
もし仮に、1000万円の投資金額をETFに突っ込んだとしても、0.01%では1000円という違い。
日々の為替や株価変動に比べれば微々たるものです。
直近配当利回り
【HDV】 | 3.20% |
---|---|
【VYM】 | 3.36% |
【SPYD】 | 4.56% |
(2019/1/12時点)
ここは大きく違いが見られました。
SPYDが抜けた利回りとなっています。
分散を行いつつ、4%を超える高配当が実現するのは非常に喜ばしいことです。
利回り(インカムゲイン)を重視するのでしたら【SPYD】の一択かと考えます。
トータルリターン比較(2015~)

【SPYD】設定当初の2015年からトータルリターンを比較してみました。
現在は【VYM】が最大のリターンをもたらしてきたとわかります。
しかし、歴史を遡ってみますと【SPYD】が【VYM】を上回る場面もございます。
値動きの傾向に違いは見られませんが、リターンでみると29%(SPYD,HDV)と37%(VYM)といったような大きな違いが表れてきました。
まとめ
米国高配当ETF【HDV】【VYM】【SPYD】について比較してきました。
同じ高配当ETFでもリターン・経費率の面からみて【VYM】が良いように思われます。
そうはいってもやはり私は、銘柄選びには個人の価値観・嗜好に基づいて選択するウェイトが大きいと考えています。
ですので、個々人の性格によってどのように銘柄を決定していけばよいのかということを最後にご紹介します。
【HDV】:世界最大の運用会社ブラックロック社が運営しているという安心感が欲しい方
【VYM】:キャピタルゲイン重視で、資産が増えることに喜びを見いだせる方
【SPYD】:インカムゲイン重視で、より高額な配当金を手にしたい方
この中でどれを選択するかは個人の自由です。
うなぎ丼は【SPYD】を選択し、現在も4株ほど保有しております。
理由としては、やはり分散投資を実現しつつも高配当であることに惹かれるからです。
ちなみに、本記事で紹介した他にも米国株ETFは多くあり、下記の書籍に多く載っています。
是非参考にしてみてください。
以上になります。
参考になりますと幸いです。
Where there is a will, there is a way.